こんにちは!リクルーティング・パートナーズ株式会社のIndeed運用チームの牟田口です。
みなさん、唐突ですが、「優しい人」ってどんな人物でしょうか?
先日、街中を歩いていると、こんな会話が聞こえてきました。
誰か優しい人紹介してよ~
私の周りには居ないけど、知り合いにも聞いてみるね
私は違和感を覚えました。「優しい人」の定義って、人によって結構違いますよね。
何も言わずに「うん、うん」と聞いてくれる人を<優しい>と表現する人もいれば、自分の事を思って時には厳しく叱ってくれる人を<優しい>と感じる人もいるはず。
その人にとっての<優しい>が伝わっていなければ、おそらくこの紹介はうまくいかないと思うんです。
あれ?これって求人市場でもよく起こりがちなことだったりしませんか?
本日はそんな、「本当はこういう人に応募して欲しいのに、何故か全然違うターゲットからの応募が多い・・・」とお悩みの方に向けた内容です。
・面接時・採用後のミスマッチを減らしたい方
・採用に無駄な費用をかけたくない方
・自社の魅力のアピール方法がわからず、ついありきたりな言葉で埋めてしまう方
採用活動でミスマッチが起きやすいケース2つ
採用活動中、採用したいターゲット人材について「○○な人が欲しいんだよね」という会話をしていませんか?
例えば、アルバイト募集なら「夜のシフトに入れる学生さんが良いんだよね」とか、「日中だけの仕事だから、主婦さんを採用したい」などです。
条件面で言うと「誰でも出来る仕事だから、未経験OKって書いておけばいいか」など。
社員募集で言うと、「アットホームな社風」や「キャリアアップ出来ます」。
一見どこにでもあって違和感のない表現ですよね。
(1)属性ワードだけでターゲットはくくれない!?
一口に「学生さん」「主婦さん」といっても、個々人の状況や能力はさまざまです。
例えば、部活をやっていたり、研究に打ち込んでいたりする学生さんも多いので、学生が皆アルバイトに時間を割けるわけではありません。
主婦(主夫)さんですと、子育てや介護で家から離れられない場合などが考えられますね。
「誰でも出来る簡単な仕事」「未経験歓迎」と書いていたのに意外とハードだった…というケースも多いです。
例えば、2kg程度のモノを運ぶ仕事は作業としては簡単ですが、力に自身がない人だと、かなり大変な仕事ですよね。
「未経験」というありがちなキーワードも、業界未経験なのか、社会人未経験なのかによって大きく意味が変わります。
ささいな表現の違いが、ミスマッチの大きな要因につながっているのです。
(2)採用のミスマッチは費用面でもダメージ大!
Indeedでは、採用のミスマッチが起こった際に、無駄な料金が発生しやすくなっています。
クリック課金制というシステム上、「求人票をクリックしたけれど、求人内容に魅力を感じず離脱した」場合でも費用が発生するためです。
たとえ応募があったとしても、ミスマッチにより一週間で離職されてしまった…という場合もあります。
間接的な費用でいうと、面接のための費用や研修費などが無駄になってしまったということになります。
時間も費用も無駄にしてしまうミスマッチを防ぐためには、原稿内容の改善が必要です。
本当に原稿が魅力あるものになっているか、不明瞭な表現になっていないかを見直してみませんか?
↓応募がたくさんあっても採用できなければ意味がない!
漫画でわかるシリーズ第二弾。こちらもあわせてご覧ください。
採用ミスマッチを減らすには?
では、採用における悲しいミスマッチを減らすにはどうすればよいのでしょうか。
ズバリ、「事実を詳細に書く」「貴社の魅力が響く人をターゲットにする」ことです。
求人情報は、必ず事実ベースで書くべし!
読む人によって感じ方・受け取り方が違う、抽象的な表現よりも、客観的な事実を記載した方が求職者は判断しやすくなります。
数字で表せるのなら数字で、具体的な制度があるならその詳細を書いてみましょう。
次の「やりがちNG表現と改善例」の項で、いくつか事例を取り上げています。
貴社の仕事内容に最も響く人をターゲットにすべし
採用したいターゲットを広げると、応募のハードルが下がり、応募数が増えるように感じますよね。
しかし、実はその逆。勤務条件や仕事内容の不明瞭さが応募を遠ざける要因になることもあるのです。
『学生歓迎・フリーターOK・主婦(夫)歓迎・シニアも大活躍!』
難しい仕事ではないんだろうけど、裏がありそう…。
誰でもできるとしか書いていないから、本当に自分に合った仕事なのかわからないな…。
対処方法はカンタン。ある程度、採用ターゲットを絞って求人活動を行いましょう!
ポイントは、貴社の仕事内容や求人情報にメリットを感じてくれる人を選ぶことです。
同じ条件でも、受け取り方は人によって違います。
貴社の仕事内容や雰囲気に合いそうなのは、どんな人でしょうか?もし想像しづらい場合は、現在活躍している社員さんを思い浮かべてみると良いでしょう。
やりがちNG表現と改善例
ここでは、ついやってしまいがちな曖昧表現とその改善例をご紹介します。
「交通費支給(規定有)」
よく見かける表現ですが、「規定」の詳細が気になってしまいます。
規定によっては交通費は自己負担になってしまうのか…。
だったら、交通費支給って書いてある他の求人に応募しようかな
交通費支給(5万円迄/月)など、きちんと金額が書かれている方が安心して応募できます。
規定の内容をいちいち書くのは面倒かもしれませんが、Indeedで効果が出る・出ないは、全て「求人票」の原稿内容に左右されるのです。閲覧者が少しでも疑問に思うポイントのないよう、しっかり記載しましょう。
「働きやすいと評判の職場です」
こちらも求人票で見かけることが多いフレーズです。しかし、働きやすさの基準は人によってさまざま。
どんな人達が働いていて、どういった部分が評判に繋がっているのかがわからないと、自分にとって働きやすいかどうか判断できません。
この企業の「働きやすさ」は何なのか。誰にでも伝わるように書くと、以下のようになります。
・出社は10時。朝は比較的ゆっくり行動できます。
・自販機、電子レンジありの休憩室完備。同僚などと談笑する社員も多数
(オフィスにもコーヒーメーカーやお菓子を常備しています)
・残業なしを推奨しているため、プライベートも大切にできます。
・その他、個人PC貸与、勤怠管理システム導入など、環境整備にも力を入れております。
ここまで書くと、随分印象が変わりませんか?実はこれ、同じ企業様の原稿改善前後のお話なんです。
「残業ほぼ無し!」
「ほぼ」って曖昧だな…。どうせ月数十時間はあるんでしょ?
残業時間など、数値で表せるものは数値で表記するとグッと伝わりやすくなります。
「残業40時間/月」など、おおよその平均でよいので、具体的な値を出しておきましょう。
※もちろん、本当に残業がほぼゼロなのであれば、そちらをしっかりアピールしましょう!!
まとめ
一昔前までは、良い情報だけを載せている求人もたくさんありました。しかし、「超・売り手市場」と呼ばれる現在、求職者はたくさんの求人を比較検討しています。
求職者に響くのは、耳障りの良いことだけを書いてある求人ではなく、心から自分に合っていると思える求人です。デメリットも隠さず掲載することで、求職者は覚悟をもって応募できるため、離職率が低くなることも期待できます。
企業にとっても求職者にとっても、採用はゴールではありません。
長く活躍できる人材を採用するためにも、ミスマッチを減らすことを心がけましょう。