こんにちは!リクルーティング・パートナーズ株式会社の片倉です。
人手不足が深刻な社会問題となっている現在、企業がパートやアルバイトスタッフを主戦力として雇っているケースは少なくありません。
その中でも短時間勤務を希望する「扶養枠」の主婦さんや学生さんの採用について、なかなか募集が集まらない…とお困りの企業や店舗様もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では扶養内勤務を希望する人の採用のコツや、企業側が注意すべきポイントについて解説します。

実際に扶養内パートとして勤務している筆者が「応募したくなる求人」の書き方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!
扶養内パート・アルバイトを採用するメリット
まずは、求職者・企業双方の視点で扶養内勤務のメリットを解説します。
税金または社会保険上のルールのもと「配偶者や親などの扶養の範囲内」で働き、さまざまな控除を受けること。「扶養の範囲」には税法上の扶養と社会保険上の扶養があり、それぞれに「年収の壁」があります。
例えば、年収103万円以内であれば所得税を支払う必要がありません。また、社会保険の対象とならない場合は世帯主の被扶養者となり、社会保険料を納める必要がありません。
【社会保険加入対象者(2025年1月現在)】
・週の勤務が20時間以上
・給与が月額88,000円以上
・2ヶ月以上継続して働く予定がある
・学生ではない
扶養内で働くメリット【求職者視点】
・家事や子育てとのバランスが保てる
求職者にとっての扶養内勤務をするメリットは、なんといっても税金の負担が減ることです。
自身の税金や社会保険料の負担を抑えられるだけでなく、配偶者も税金の控除を受けられ、会社によっては「扶養手当」が支給されます。
また、「扶養の範囲内」に年収を抑えようとすると必然的に労働時間も短くなるため、家事や子育ての時間を十分に取れることも大きな魅力です。

私は子どもが幼稚園に行っている間に、1日5~6時間ほど働いています。家族との時間を大切にしつつ、お仕事ができるのは主婦にとってとても助かる働き方です!
採用するメリット【企業視点】
扶養内勤務希望者を採用ターゲットとするメリットはズバリ「層の厚さ」です。
労働力不足が問題となる中で、どの業界も少ないパイ(求職者)を取り合う事態となっています。
そんな中で、「扶養内勤務を希望しうる人(≒共働き世帯)」は増えており、今後もさらなる増加が見込まれます。
労働力確保のためには、扶養内勤務者を採用ターゲットに含めることが必須であるといえるでしょう。
扶養内パート・アルバイト採用のポイント3つ
扶養枠は勤務時間や収入などさまざまな制限があるため「ちゃんと働けるかな?」と不安に感じている求職者も少なくありません。
そこで、扶養内パート・アルバイトの募集を行う際に押さえておきたいポイントを3つ紹介します。

これらの情報が曖昧だと応募が集まらなくなってしまうため、しっかりと内容を求人原稿に反映させましょう!
【ポイント1】収入
扶養内勤務を希望する人が気にするポイントは、やはり「収入」です。
求人票には時給だけでなく月の具体的な収入例を記載すると、求職者が自分の希望する条件で働けるのかどうか分かりやすくなります。
実際に扶養内で働いている従業員のシフトと収入例を紹介すると、よりイメージがしやすく効果的です。
【1日〇時間、週に△日働く主婦さんの収入例】
時給●●円×〇時間×月△日勤務
=月に●●●●円の収入

この収入なら扶養範囲内で働けるわね!
【ポイント2】シフトの柔軟性
扶養内勤務を希望する人の多くは、主婦(夫)さんや学生さんです。
それぞれ学業や家事、子育てなどと両立して働きたいと考えているため、短時間勤務や柔軟なシフト変更が可能かどうかをしっかりと記載しておきましょう。

休みづらい雰囲気だったらどうしよう…
急なお休みは職場に迷惑をかけてしまうかもしれないな…
など、扶養内勤務を希望する人が抱えている不安を取り除いてあげることが大切です。

以下のような情報が書いてあると主婦に刺さります!
・扶養内勤務相談OK!
・子どもが病気のときは急なお休みOK
・年末年始や長期休みのシフト相談OK
また、周りに同じ境遇の従業員が多い職場は「理解が得られて働きやすい」というイメージを持たれます。

子育て中のママさんが他にもいる職場なら、協力して働けそう!
扶養内勤務のスタッフが多く働いている場合は「子育て中の主婦(夫)さん活躍中!」「学生さん多数活躍中!」など、職場環境を積極的にアピールしましょう。
【ポイント3】勤務時間帯
扶養内勤務の採用では、募集する時間帯も重要なポイントです。
採用したい人物像が働きやすい勤務時間帯を理解して、ターゲットに合わせた求人原稿を作りましょう。
扶養内勤務を希望する人に人気の勤務時間帯
ターゲット |
人気の勤務時間帯/シフト例 |
子育て中のママさん |
9時~14時、10時~15時など昼過ぎまで |
主婦(夫)さん |
早朝、午前中のみなど |
学生さん |
夕方以降~夜の時間帯 |
子どもの幼稚園や親のデイサービスと被っている10時~15時の時間帯は、主婦パートのゴールデンタイムといわれています。
また、少し早い早朝〜午前中の時間帯では子育てが落ち着いた主婦(夫)さんなど、中高年の人からの応募が集まりやすくなります。
学生さんの場合は、学校が終わった夕方〜夜の時間帯が人気です。

募集する勤務時間の幅が広い場合は、ターゲットごとにシフト例を記載すると良いでしょう!
勤務時間:9時~23時の間でシフト制
※1日4時間〜OK!
※ご希望の勤務時間帯をご相談ください。 【シフト例】
・主婦Aさん:9時~13時、10時~15時など
・学生Bさん:15時~20時、17時~23時など
通勤方法の提示も忘れずに!
扶養内勤務者は勤務時間とあわせて通勤にかかる時間も重視しています。
「子どものお迎え時間に間に合うか」「朝の家事をする時間はあるか」など、仕事と家庭を両立するためには通勤方法をしっかりと考えなければなりません。
そのため、通勤に関する情報はしっかりと記載しておきましょう。
勤務地:〇〇県〇市△△△
最寄り駅:●●●駅より徒歩●分
アクセス:車・自転車・バイク通勤OK!
交通費:規定支給(月●●●円まで)

車で通勤できるなら、そのまま子どものお迎えにも行けそうだわ~!

まとめ
今回は扶養内勤務者の採用のポイント、募集の際のコツについてご紹介しました。
「扶養の壁撤廃」の動きが広がる中、家庭や子育てと両立するため扶養内勤務を希望する主婦さんはまだまだたくさんいます。
企業の貴重な戦力となる扶養内パート・アルバイトの人材確保のためには、しっかりと扶養の制度を理解しておくことが大切です。
また、募集の際には求職者に寄り添った求人原稿を作れば希望する人材からの応募を集められるでしょう。
「求人を作ってみたけど、やっぱり主婦層の応募を集められない…」
「どうやって改善すればいいのか分からない」
「通常業務で忙しくて求人票の作成に時間をかけられない…」
などお悩みの場合は、ぜひわたしたちリクパーにご相談ください!Indeed運用のプロがお手伝いさせていただきます。