このお話は、↑この漫画の続きです。
うえーん!せっかく前回、求人票の改善をして成功したのに〜!
部長って本当にいじわるだよー
ねぇ、それは成功じゃないわよ
えっ!? 応募が3倍になったのに!?
Indeedに求人掲載するのって、いい人材を採用したいからでしょ?
どんな応募でも、とにかく増えればいいってわけではないでしょ?
うう〜っ!その通りですけど…!ですけどー!
これ以上、どうしたらいいのかわかりません!センパーイ!
クリック数が増えた!応募数が増加した!でもそれって成功?
Indeedのクリック数(求人票の閲覧数)が増えたり、応募が増えたりしたら嬉しいわよね。
でも、欲しい人材からの応募が獲得できなかったら意味がないと思わない?
うう、確かに…。でも無料掲載だし、Indeedは応募課金型でもないから、応募がたくさん入っても別にいいんじゃないですか?
無料掲載であれば、とにかく応募をガンガン獲得するということが目標でも悪くはないわ…。でも、応募者対応が大変というのは変わらないから、やっぱり欲しい人材の応募が獲得できるに越したことはないわ。
あわわ、もしコレが有料掲載だったら、お金が大変なことに…!
Indeedの全ての悩みの原因は、ほぼ求人票の内容にアリ!
えっ!全ての悩みの原因は求人票の内容!?
クリック数が少ないことも、応募がこないことも求人票が原因ですか!
なんでそんなことが言い切れるんですかー!?
だって、採用サイトをクローリング掲載している場合を除いて、求職者が見られる情報って求人票しかないでしょ?
うっ…。確かに…。
よくある悩み別 考えられる原因一覧
求人票の表示回数が増えない…
表示回数とは、求職者がIndeedで検索をした際、求人の検索結果一覧に出てきた数のことです。
この時点では、まだクリックはされていないので、お金はかかりません。
しかし、求職者にクリックをしてもらうためには、まず検索結果一覧に求人を表示させなければいけません。
特に職種に関係するキーワードが、以下のようになっている場合は要注意です。
- 略語ばかり掲載している(※デザイナー募集における「Photoshop」を「フォトショ」にする程度の一般的な略語であれば、正式名称と併記するのはOK)
- 社内用語(職種の正式名称がDTPデザイナーなのに、「制作担当」など)ばかり…
- そもそも全体のキーワード数が少ない
表示回数が増えない原因はたくさんあるけど、そもそも全体のキーワード数が少ない場合がほとんどね。キーワード数は原稿の文字ボリュームに比例することがほとんどだから、まずシッカリとした原稿を作ることが重要ね。
あっ、前回教えてもらった内容ですね!
おさらいだけど、特にこの「仕事内容」部分を3行で終わらせるとか絶対にやっちゃダメだからね!
求人票のクリック数が増えない…
クリック数とは、求職者が求人票を閲覧した数です。求職者のキーワード検索→検索結果一覧に表示→クリックという流れです。つまり、表示回数が担保できていなければ、そもそもクリック数を稼ぐことはできません。
クリックが増えない原因は、そもそも表示回数が少なすぎるという場合がほとんどですが、求職者が検索したキーワードにうまくマッチできていないということも理由の一つです。
ええ〜!求職者の検索にマッチしたから求人が表示されたんじゃないんですか?
どうしてクリックしてもらえないの…。
それはあくまで「検索キーワード」にマッチしたっていうだけよ。
重要なのは検索キーワードそのものにマッチすることではなく、それを検索した求職者自身にマッチすることよ!
ここに3社のWEBデザイナーの求人があるわ。
一番クリックされなさそうな求人はどれかわかる?
簡単です!A社の求人ですね!
正解よ。でもどうしてそう思ったの?
給与が一番安いからです!
確かにそうだけど!
でもA社の求人は、たとえ一番給与が高くてもクリックされる確率は低いわ。
なぜなら、求職者の検索キーワードに、どこも”完全一致”していないからよ。
パソコンでの検索の場合に限定されるけど、検索ワードと一致した場合、一致箇所が太字になって目立つの。
それによって、求職者は「自分が検索したキーワードにマッチした案件だ」と判断するのね。
(Point)検索キーワードに一致すれば、マッチ率がUP!
求職者は「探したい仕事」があって、検索をします。貴社求人が「まさに私が探している仕事だ」と判断されなければ、求職者はわざわざ求人をクリックしてくれません。
A社の求人は一番大事な「職種名」のキーワードがマッチしていないどころか、何の仕事をするのかも不明。これは求人票の「仕事内容」の記載不足が原因よ。
特に検索されやすい「職種名」はとても重要!求人票の「職種名」部分と「仕事内容」部分には、どちらも職種名をたくさん入れるようにしましょう。
掲載を続けても、応募数が増えない…
応募数が増えないという悩みについても、上の「クリックが増えない」悩みと同じ原因が考えられるわね。
ハッ!…つまり、マッチすべき求職者に案件を見てもらえていないから…!?
せっかく掲載したのに、応募が増えない…という悩みがIndeedで一番多い悩みかもしれません。
しかし、Indeedは「まず求職者の検索キーワードにマッチさせて、クリックしてもらう」ことが先。
もともとのクリック数が少ないのに、応募がこない…と悩んでも仕方がありません。
(補足)想定応募率から考える、必要クリック数
応募率とは、クリックしてくれた求職者のうち、何パーセントの人が応募をしたか?という指標です。
アルバイトと正社員、未経験OKと経験者限定、業種別、地域別…などの違いはありますが、特に経験・資格も不要である案件で応募率1%を切るようであれば、求人票の内容を見直したほうがよいでしょう。
目安は、100クリックあったとき1応募来ているかどうかです。
応募があっても、採用に繋がらない…
はい…私のことです…
これは特に経験者募集だったり、資格職の募集である場合に多いんだけど…。
応募数を獲得することを優先するあまり、応募のハードルを低くしすぎている場合がほとんどね。
未経験OK!先輩たちが優しくサポートします。カンタンなパソコン操作ができればOK。
げっ!私が作った求人票…!
これ、ExcelとPowerPointを使う営業事務の募集じゃなかったっけ…?
はい…そうです…
業界未経験OKではあるけど、事務の未経験はNGだし、部署も立ち上がったばかりで直属の先輩はいないわよね?それにカンタンなパソコン操作って、ExcelとPowerPointを使う仕事っていうのはカンタンって言わないわよ?
実際に応募してくれた求職者の応募データを見ると、みんな事務未経験だったり、ExcelもPowerPointも扱えない人ばかりじゃない…
あわわ…。でも、もしかしたら経験者が混じっているかなーと思って…
あのね!応募をする求職者は、その仕事内容に興味を持って、会社に期待して応募してくれるの!
こちら側もしっかり求職者を選ばないと、応募いただいた方に失礼です!
ご、ごめんなさいー!
応募ハードルを下げることは大事だけど、業務に絶対に欠かせないスキル・資格については、しっかり書くべきね!
応募ハードルを下げることの意味について
応募ハードルってどれだけ下げればいいのか、分からないわよね。
専門職の経験者募集でよくやりがちだけど、本当に専門職の経験者が欲しければ、「未経験(経験の浅い方)もOK」というワードは書かないほうがいいわ。
えっ、どうしてですか?
未経験者でも、スキルアップできる環境って魅力的だと思うんですけど…
未経験もOKの募集だと、給与の下限が下がるわよね?
未経験もOKだけど、メインが経験者募集の求人で、月給が16万円〜とかになっている仕事って、果たして経験者はクリックしてくれるかしら?
なんだか、とんでもないワガママを言っている会社っぽい!
たとえ16〜35万円と書いてあっても、差がありすぎて、自分がどれだけ給与をもらえるか不安です…。
そう!キャリアのある求職者は、自分のキャリアに見合った給与をもらいたいと思うもの。「未経験でもいいけど、あわよくば経験者が来てくれたら…」と思う気持ちも分かるけど、それなら未経験OKの案件と経験者のみの案件で、求人票を分けるべきね。
な、なるほど〜!
下げてOKな応募ハードルの例
- 主婦さん歓迎、子育てママ応援などの表記
- 未経験募集における、資格取得サポート制度などの教育・支援制度の表記
- 勤務時間、シフトなどの、スキルに直接関わらない部分の表記
このあたりについては、積極的に記載すべきね。
スキルや業務に直接関わらない部分や、社内制度、サポート体制、福利厚生に関する部分ですね!
下げたらNGな応募ハードルの例
- これがないと仕事にならない…という必須スキルを書かない
- 面接では必ず伝えるけど、求人票に書いたら応募が減る…という内容について、記載しない
(たとえ応募があったとしても、面接で辞退されてしまうと意味がありません)
Indeedに求人掲載する目的は、たくさん応募を獲得することではなく「欲しい人材を採用すること」よね?
何度も言うけど、もし有料掲載をやるなら、クリックを稼ぐことや、応募を獲得することを目的にしたらダメ。外部コストがかさんで、どんどん採用単価が悪化するわよ。
はい!あくまで求職者目線で、求人票を見て「この会社で働きたい」と思っていただくことが大事なんですね。
(補足)採用難易度の高い案件こそ、思い切ってハードルを保つほうがいい理由
もし、専門職や資格職の経験者募集で、「下げられるハードルを全部下げたのに、応募がない…。給与も業界平均なのに、どうしてだろう?」という悩みがあったら、思い切って業務周りのハードルを再度上げてみるのもいいかもしれません。
スキルに自信のある求職者は、この売り手市場では引く手数多。どの会社も、とにかく応募して欲しい!とハードルを下げることに躍起になっています。
しかし、もっとスキルアップしたい・成長したい・挑戦したいと考えるような意欲のある求職者は、「誰でもまたいで通れるハードル」に魅力を感じません。
なぜなら、今持っているスキルだけで働ける仕事より、もっと勉強ができて、成長できる環境を望んでいるからです。
特定の業界経験や専門知識、専門ツールの操作が必要な仕事であれば、「必須スキル」「歓迎スキル」に分けて全て書き出した上で、「このスキルを持つあなたに、ぜひ来て欲しい」と書くほうが、思いがけない高スキル人材を獲得できる可能性が高まります。
求人票は、たった一人の欲しい人材に向けて書くべし!
上で説明した経験者募集のような失敗は、実はIndeedに限らずいろんな求人媒体でありがちなの…。スキル不要のアルバイトで、たくさん人材を集めたいオープニングスタッフ等ならともかく、経験者が欲しいのに未経験者も含めて求人票を書くと、どちらも獲得できないわ。
二頭を追う者は一頭も…なんでしたっけ?
二兎を追う者は一兎をも得ず、ね。
「誰でもいいから興味を持ったら応募してね!」と書いてある求人票より、「このスキルと経験を持つあなたに来て欲しい!」と書いてある求人票のほうが魅力的でしょ?
未経験者にとっては難しすぎる仕事内容で、経験者にとっては成長環境や待遇が不満…。
そんな求人票は、誰の心にも届かないわ。複数の求人票を作成するのは大変かもしれないけど、ターゲット人材を分けるのは一度試して欲しいわ!
わかりました!未経験者向けの案件をコピペして、経験者向けの求人票を作りますね!
コピペじゃなくて、職種名部分や仕事内容をしっかり書き分けるのよ!
今回のまとめ
- クリック数が少ない、応募がない、採用できない…などのIndeedにおける全ての悩みは、求人票が原因であることがほとんど。
- たくさんの応募が欲しいからといって、応募ハードルを下げすぎない。応募があっても、採用成功できないと意味がない。特に業務に必須のスキルはしっかり求人票に明記すること。
- 未経験者と経験者の募集をひとつの求人票にまとめない。「未経験者にとっては難しすぎる仕事内容で、経験者にとっては待遇が物足りない…」という中途半端な状態が一番危険。
- 専門職の経験者募集などの採用難易度の高い案件は、応募ハードルを下げると逆効果になることも。その場合は、あえてハードルを高く保つことで高スキル人材を獲得できる可能性がUP。